親子承継に“中継ぎ役”が必要な理由

「親子承継に”中継ぎ役”が必要な理由」

──私は、どっちの気持ちもわかるから、伝えられる。

親子で会社をやってると、
周りからは「いいね」「うまくいってて羨ましい」って言われる。
でも実際の中では、まったく言葉が通じてない

親父は、歩み寄ってる”つもり”だった

「おまえの考えも聞こう」
「好きにやってみたらどうだ」
…そう言われたことも、何度かあった。 でも、こっちはわかってた。
“聞いてやってる”って空気
“譲った俺”みたいな圧。 ほんとは、何も変わってなかった。

僕は、頑張ってる”つもり”だった

「親のためにも結果を出さなきゃ」
「失敗したら継いだ意味がない」
そんなふうに思い込んで、全力で頑張った。 でも今思えば、
それは**「いい息子」を演じてただけ**だった。 本音なんて、一言も出せてなかった。

だから、本気で向き合うほど、傷が深くなる

信頼したかった
認めてほしかった
でも、届かない 怒りが生まれて
絶望が生まれて
最後は「もうどうでもいい」となっていく …そうして、継がれなかった会社が、どれだけあるだろう。

元後継者であり、現創業者。私はどっちの気持ちもわかる

父の側で働いていたから、親父の苦しさも知ってる
後継者として迷い続けたから、息子の無力感も知ってる だからいま、ようやく言える

「親子の承継に、中継ぎが必要なんです。

それは”アドバイザー”じゃなく、”通訳者”のような役目

創業者の言葉は、
時に正論で、時に暴力で、時に愛でもある。 後継者の言葉は、
時に反抗で、時に沈黙で、時に諦め。 このふたつは、同じ日本語を使ってるのに、別の言語なんです。

だから、訳す人が必要なんです。

  • 片方の味方になる人じゃなく
  • 両方の言い分を”整理して渡す人”
  • 無理やり繋げるんじゃなく、”分かり合えなかったこと”ごと整理する人
その「中継ぎ役」が必要なんです。

そして、こう伝えたい

「親が全部悪いわけじゃない」
「息子がダメなわけでもない」
ただ、言葉がすれ違ったまま積み上がってしまっただけ。 だったら、
ちゃんと”訳してから”再起すればいい。 それが、私がやってきた再起のプロセスです。
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